2023-07-01
長期優良住宅|性能のノウハウ
先日「葉山の家」と「袴塚の家」の長期優良住宅申請が下りまして、これで無事に現場が始まっていきます。長期優良住宅とは、「いいものをつくって、きちんと手入れして、長く大切に使う」という考えで作られた長期優良住宅法に基づいて、住宅の「耐震性」「劣化対策」「維持管理のしやすさ」「省エネ性(断熱等級と一次エネルギー性能)」の認定を受けるというものです。
現行法では、住宅の耐震性や断熱性の計算というのは確認申請でもチェックされていなかったりします。今後法律が改正させてチェックされるように変わっていくとは思うのですが、やはり設計者だけでなく第三者のダブルチェックを行うことはとても大切だと考えているんです。実際に申請を出してみると、評価員の方から教わることも多く、性能評価のノウハウを身に着けることが出来ました。
この感覚というのは、職人さんとのやり取りにも似ていて、見積り段階や現場で職人さんから「こういう風に作っていった方が納まりも費用もいいぞ」とか教えて貰い、事務所のディテールとして蓄積していくのですが、性能評価についても自分は共通する点があるなぁと思いました。
例えば昔ながらの柱が外部に露出する真壁の劣化対策についての考え方などは、今回本当に評価員の方と色々検討出来て、とても勉強になった部分でした。最新技術だけでなく、昔から長い年月を耐えてきたような構法も、現行法で評価できるというのは面白いことですよね。
さて「葉山の家」と「袴塚の家」は在来工法で耐震等級3、そして断熱等級6で認定を受けています。少しずつですが、性能という部分についても設計力をつけていきたいですね。きっと居心地の良さにもつながっていくはずです。