2022-08-30

袴塚の家|敷地の日当たり

先週末は、ご相談をいただいた建主さんへの初めての打合せの日。
今回の敷地は南に対して45度振れているのですが、建主さんからは「日当たりを心配していまして・・」とお話しがありました。敷地の図面をみていると、前面に道路もあるので、一体どうして日当たりが・・と少し疑問をもちつつ、まずは敷地の日当りから検討することに。

すると、どうやら東側と西側の二階建ての住宅が敷地に影をつくってしまうことがわかってきました。つまり午前中は東側の家の影が、午後は西側の家の影が敷地に落ちてくるという状況でした。いわば住宅地の中の谷間にあるような状況ですかね。なので、その点を考慮して、いかに日当たりが良い窓の配置をするかということからプランニングを進めていきました。

まず取り掛かってみたのは、南面する窓をもつ「5角形案」。正方形の一角を斜めにカットすることで、南に面する窓を確保するという考えです。(粗末な落書きプランですみません・・)
プランが出来ると併せて日当りの検討をしてみます。これは「日射熱」といって、どの位の太陽熱が住宅の中に取り込むことが出来るかの検証です。

これをどう見るかというと、左側が冬(12月)、右側が夏(7月)の日射熱を示していまして、冬は出来るだけ多くの熱が入るよう赤くなって欲しい、夏は逆に熱が入らないよう、何も色が付かないで欲しいという訳です。さてこの「五角形案」は、まさにそんな感じになっているので、「もしやいきなり上手くいきそうかも・・」と調子に乗るわけですねww
ただ細かくみてみると、冬場の熱量がかなり高いので、今度は「グレア」といって眩しすぎるという問題も少しありそうです。それと、一階の窓の上に大きな庇を取らないと、夏は暑くてカーテンなどを閉めないと過ごせない位という問題点もありますね。

こういう色々な案(実は7案も作って検討してしまいました・・)を建主さんと一緒にみながら、ざっくばらんに話していると、「これは面白いですね・・」とか「う~ん、これはないかな~」など、なんとなく建主にしっくりくる家のカタチが見えてくるもんなんです。

「土地の特徴」を一緒に知りながら、建主さんに合う家のカタチを探していく、というのがプランニングの大切なところだと思っています。

さてまだお見せできませんが、今回の検討で家の方向性が少しみえてきたので、次はもっとスケールを上げた検討を進めていきます。

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