2021-07-24

田園の家|杉の床とラワンの天井 

田園の家は、現在床と天井の工事の真っ最中です。二階の天井は屋根なりの勾配天井になるのですが、少し赤身のあるラワン材にしています。

このラワン材というのは、ロットによって色合いも違えば木目も異なり、きれいな材料を準備するのが難しいという短所があります。でもその分ラワンは一枚物の継ぎ目のないベニヤになっているという長所があるとも言えますね。そのため一枚一枚風合いがあって、個人的には好きな材料の一つでもあります。

今回は現場監督の方と「一緒にラワン材を探しに行きましょう!」ということで材木店を巡ることに。お店の方には本当に申し訳ないのですが、、写真のように実際に並べて木目を確認してみました。

天井に張られると建主さんも「赤身の感じが良いですね!!」と言ってくれて、現場監督とニヤリ。こういう過程も楽しかったりするので、ついつい風合いを楽しめるラワン材をおすすめしてしまいます。

さて一階では杉の床材が張られてきています。杉は中心になるほど赤身といって色合いが赤くなり、周りは白太といって白くなっています。そのため床材の中には、赤いものと白いものが混ざって入ってくるものなんです。何も考えずに張ってしまうと、赤と白がランダムになって少し雰囲気がうるさくなってしまいます。

金澤親方はとても気を使ってくれて、赤身と白太をどう並べるかをを検討してくれています。今回は窓の方から白太で始まり、奥に行くにつれて赤身が多くなっていくというグラデーションのように張りましょうとのことで、これは試しに置いてみた状況です。ほんとにこういう配慮ひとつで雰囲気がよくなるのも、無垢板の面白さでもありますね。ちなみに奥の寝室は赤身で揃えてくれているのですが、それもまた味があって個人的には経年変化が楽しみな部分です。

親方がお茶の時に、「木表と木裏」の話をしてくれました。写真では一見同じようにみえる二枚の床材なのですが、上は「木裏が上に」、下は「木表が上に」なっています。木の表と裏というのは、丸太の外側と内側という意味で、木表とは外側のことをさしています。

木裏を表に使ってしまうと杉板が剥がれやすくなってしまい、ひどい時は足に刺さってしまうこともあるそうです。親方の色々な気づかいのお陰で現場は順調に進んでいます。

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