大塚の家|上棟
先日は計画を進めてきた「大塚の家」の上棟でした。
シンプルな切妻屋根の平屋、いい佇まいになりそうです。
大塚の家は、大部分を真壁で設計しています。
真壁とは柱が室内に見えてくるつくり方なんですが、骨となる構造体がそのまま見えてくる分、骨格ががそのまま空間になるという木造らしい潔さがあります。
一時は古民家を改修して暮らすことも検討されたという建主さんなんですが、柱が見えるということだけでなく、「どうしたら古民家のようにずっと長く住み続く家ができるんだろう」ということが、家づくりのテーマだったようにも思います。あまり凝ったものでなく、素直で単純で。冗談でこれは子供でもかけそうなプランですね(笑)と話したりしましたが、そういう明快なプランにたどりついたんじゃないかなと思います。
さて真壁とはいいましても全部立派な柱にしていたら大変なわけでして、今回はプレカットの方と金澤建築さんに協力して貰い、通常の柱の中から素性のよいものを選ばせて貰うことに。こんなことまで付き合って頂ける皆さん、本当に感謝です。
「この角の柱は2面が見えてくるからこれだな」とか「上の窓のところだけ見えるならこれでもいいんじゃないか」など、あーだこーだ話をしながら一本一本柱が決まっていき、18本の化粧柱が積まれました。
さて日を変えて今度は金澤建築さんの作業場へ。
屋根を支える棟木を地杉の太鼓梁にしていまして、その手刻み加工を建主さんと見に来ました。
2本の太鼓梁がきれいに継がれていく加工は見事です。建主さんも垂木の入る溝を手刻み中。
そんな木材加工期間を経て、無事上棟することが出来ました。
自分は一緒に選んだだけですが、「あの柱がこうして建ったのかぁ」と感慨深くなりますねw
さてこれから現場本番。気を引き締めて監理していきます。
建主さん、上棟おめでとうございました。